Linux音楽プレイヤー比較 楽曲管理視点と再生と。
2020夏の気分、評価としては、DeaDBeefとLollypopがお気に入り
あらたに、DeaDBeefとLollypopを追加しました。音楽プレイヤーというよりも、マルチメディアプレイヤーという方が適切かもしれません。youtube music などをみても、単独の楽曲とMusic Video の垣根がなくなってきています。無理にわけるほうがおかしな時代なのかもしれません。
いろいろな角度から、再生が使いやすいという観点だけではなく、楽曲管理ツールとしてどうなのだろうか?! という観点でも検討したものです。どれかひとつに絞る必要はありません。シーンに応じてお好きなものを選べば良いと思います。
シーンに応じてお好きなものを選べば良いのです。私の好みですね。高頻度、低頻度は投稿時点で今はおおきく変わっています。
- すんごく大きな楽曲ライブラリを扱いつつ、好みを検索しながら、みたいな使い方➡lollypop
- 瞬間、あれ聴いてみよなら。ターミナルから起動するのが好みなら ➡mpv
- 音質重視なら。またわりと決まったアルバムをヘビーに聴くタイプなら ➡deadbeef
Linux 主な音楽プレイヤー比較、評価。偏見含む。2020年改訂
プレイヤー名称 | 評点 | 好感ポイント | ケース | Cue |
mpv | 95 | 軽い。高機能。 | さくっと再生。コマンドラインからさっと再生、さっと終了。なんでもできるかも。再生エンジンそのもの。Terminal で一日過ごす人も、マウスで操作する人にもシンプルさで応えます。 | OK |
audacious | 80 | 軽い。地味。 | クリックして再生。デフォルトに設定してもいい。JACK設定で初見者が悩むところがほぼ皆無になった。 | OK |
DeaDbeef | 90 | 簡潔で素敵 | JACKと相性よし。音質重視派向け。 | OK |
Lollypop | 85 | 現代的 | 現在評価中。日本語翻訳しましたので悩むところが少ないと思います。 再生に割り切ると素敵。発展途上。 | NA |
celluloid | 70 | 軽い | mpvのノウハウがあれば活かせる。今後急成長しそうな気配もある。動画も楽曲もひとつでいいやという方には向いている。mpv のフロントエンドなのでフロントエンドを選ぶという観点です。 | OK |
以下、自分の圏外の一部 | ||||
VLC audio CD Player | 50 | それなり | それなり。ほんとそれなり。 | NA |
Rythmbox banshee | 50 | 特になし | 総合的だが好みに左右されるかも。好きではない。過去のヒーロー。 | NA |
クレメンタイン 開発停止か | 20 | 見通しがよい | ライブラリ単位で再生などよかった点もあった。管理も任せる。現在、起動しない。インストールはできる。 | OK |
DeaDbeefとLollypop おきにいりかも
DeaDbeefとLollypopの起動頻度が当方では多くなってきています。また、mpvのフロントエンドであるcelluloid(gnome mpvの後継)も使うときがありますが、mpv をほぼ満足のいくところまでカスタマイズしたので、mpv のUXでことたりてます。
celluloidは、ここ2年ほどグイグイきたアプリケーションです。mpv で再生できるものは動画でもなんでも再生しますから、マルチメディアプレイヤーですね。
当方の場合、拡張子別ではロスレス形式のflac は mpv に関連づけています。
3年前と比べて。現在とはかなり違いますね。単発の場合 mpv も多いです。むしろ mpv が自分の中では標準かもしれません。
インストール全般
いずれもほぼ標準ですから、インストールはデフォルトのリポジトリからの導入がよいでしょう。
ArchLinux系も GUI/ pamac で検索してインストールできます。ターミナルでももちろん導入できます。
※その他の音楽プレイヤーもありますが、当方の環境で起動すらしないものは除外されています。Linuxの音楽プレイヤーは「ぜんぶ」使ってきました。
以下過去のスタンスを含む記事ですが、いまでもだいたい同じかと。
Linux音楽プレイヤーについて考察
WINEで、有名アプリを動かしたいですか
WINEでiTunesはバージョンも古い上、実用に耐えません。せめてVitualboxでしょうね。それでも何をしたところでオーバーヘッドはあるわけです。WineでWindowsアプリケーションを再生用に使うのはばかげています。もうね、意味はないと思われるのです。VirtualBoxでお気にいりのWindowsアプリケーションはどうですか
仮想的な環境では「だめ」。そう思っていたのは過去のこと。だめと思っていたのは、VirtualBox5.x まで。どういうわけか、6.1系では実用に耐える気がします。BGMなら問題まったくない。Virtualboxでもだめです。いや使えるし悪くはないのです。カジュアルに流しっぱなし用途などには素敵だと思います。楽曲管理と再生は別として考えると新しい活用視点が見えてくる
管理(リッピングやタグ付け、アルバムアート管理等)と再生は別物なので、そこはわけて考えてよいかと思います。最近だと、購入や取り込みと管理と再生って区切ってもいいかもしれません。楽曲ファイルへの埋め込みアートワークを好みに変えたり、歌詞を埋め込んだり、タグを付け直したり、そういうのがここでいう楽曲管理です。CDDBにもこだわる
さらに凝っていくなら、楽曲毎にアートワークを変えるとか、gracenoteを参照して、ファイル化された名称は一部気にいらないのでぜんぶ付け替えたいとか (ファイルリネーム)など管理作業は、(本末転倒という意味では)やまほどあります。笑) CDDBの違いも大きいですよね。ビリー・ジョエルのアルバムはアルファベットでタグ付けしたいとか。※最近は日本語アーティスト名のほうが良い気がしてきました。慣れでアプリを決めるのは海馬の萎縮かも
全体には再生に関していえば、好みを除外すれば Nativeアプリで十分ではないかなと思います。音質重視の人はNativeを使うべきでしょう。いくらWindowsで好きなアプリでも、Wineでもありえないです。音質重視の人はです。実際、遅延計測もしてみましたがBGMでは使えても鑑賞には無理があります。気にならない方もいると思うのですが、楽曲再生に関してはNativeアプリで使ってみてください。仮想環境+JACKについての当方の意見でした。JACKまで導入する人のにもったいないです。せっかくなのでがんばりましょう。
Windows礼賛――隣の芝生問題
欲をいえば、Linuxにも Windows10の(もう使ってませんが)MusicBee並の管理と再生ソフトウェアがあれば\(^o^)/ですね。Windows環境では、MusicBeeが最強じゃないかと思っていました。ほとんど iTunesを凌駕しているといっても過言ではないのではないかな、と。私の好みは、ディスコンになってしまったSONY MediaGO なのですが。悲しい。
Windows10はめったに起動しないので恩恵に預かれませんが。そういえば、MusicBee(Windows)はインターフェイスを変える検討をはじめた模様ですね。どうなるんだろう。ほぼひとりで開発している様子なので、すごいなぁ、です。(このパラグフフは数年前に書いたものです。現在まったく使っていませんので、当時の作者からの情報です)
オススメリンク/EACのLinux活用をまとめました。たぶんとても丁寧に。Windowsユーザーも参考になるかと思います。
可逆圧縮完全マニュアル(への道) カバー率99.6%レベルで、FLACからTAK、APEまで様々な可逆圧縮フォーマットの取扱についてまとめました。OS問わず参考にしていただけると思います。2020年のいまとなってはflac が標準。ape が少し。それ以上に、DSD がマニア向けになってきていますね。EACやそのケーススタディ(1) EACの実際とWindowsとの共存、文字コードの解決
- 数年前に書いた原稿です。公開するのを忘れておりましたので、音楽再生アプリケーションの注目株の2アプリ追加して加筆。
MusicBee は良いのは確か。エミュレートはどこまで行ってもエミュレート。しっかしMusicBeeがここまで素晴らしく化けるとは思ってもなかったですね。すばらしいアプリケーションですよね
図は、VirtualBox6.1です。なお、WINEでもまともでないけれど動作しました。バギーですね。使えればいいという方向け。BGMオンリーでもWINEでは厳しいかな。いいかんじな人もいるようですから、トライしてみればどうでしょうか。
MusicBeeをWINEに導入したい人は、次の
ガイド がとても参考になります。いや、これを見ないと私も無理ですし、一般人は導入できません。https://getmusicbee.com/forum/index.php?topic=30205.0
MusicBeeをWINEに導入したい人は、次の
ガイド がとても参考になります。いや、これを見ないと私も無理ですし、一般人は導入できません。https://getmusicbee.com/forum/index.php?topic=30205.0
余談::タグの問題
――個人的には、アプリ名はあげませんが、文字化けするソフトウェアは日本語ユーザーには時間の無駄です。とさえ思います。TAGも直しましたがちゃんと読み取れないのは現状の仕様(利用者像の設定)だと思います。Latinな世界の人中心の開発なので仕方ないですね。2.4でUTF-8で書き込んで、古い機材(昔のwalkmanなど)のことは忘れてしまうってのがいいかもしれません。
結局、過去との互換性を考えるからいろいろ不都合も生じるわけでして。過去の機材に縛られる本人責任もあります。古いバージョンのID3タグは削除する派です。
ちなみにライブラリはCDから取り込みで、FLACにしています。基本的にはgracenoteです。