僕の耳に棲まう妖精。可聴音の限界についての実験と論考

幽霊音、幻聴、または、僕の耳に棲まう妖精についての実験と論考


※本稿は2017年に書きとめ一度も公開することなく、そのまま非公開にしていたものです。機材、環境共全部古いですし考え方も違います。最近の自分の環境では、ブラウザベースでも正確になったかんじがします。以上を踏まえてお読みくださると幸いです。



アルバム耳テストファイル(2015)::作成したので公開してみます。記事最期で説明しています。


幽霊音、幻聴が聴こえるってことか? 幻聴が聴こえる病になったのか、脳神経がいかれたのか、耳の中に、未知の生物が棲みついてダンスしているのか?

高い周波数帯域の可聴限界

10000Hzだけを聞かされるとそれだけで不愉快です。12000Hzはもっと不愉快。あがっていくにつれ不愉快。そしてさらに高周波数になるつれ途中で聴こえなくなる。人間だから。

なのですが、私の年齢では間違っても聴こえないはずの20000Hz が聴こえることに気がついた。うぇ、ぜんぶ聴こえるじゃん。犬、コウモリに進化したのか?!

疑問:最初のおおきな疑問

fifefoxで、その手のテスト動画をいくつか試す。
19000Hzとか楽勝で聴こえる。アレ??
チェック音源をおいているサイトで再生する。あれ、20500Hzが聴こえる。これはおかしい。同じ高さの音なのに、サイトで違う?? おかしくないか??

音源をダウンロードしてAudacity/スペクトラムアナライザで確認してみた。自分でも、正弦波というのかトーン信号を作ってみた。一致。というか、たぶんAudacityでお作りになっている気がする。デフォルトのファイル名が同じなので。

Linux

ubuntu/mintが常用なので、Windowsでも確認してみる。結果的にいえるのは、

少なくとも、ubuntuでブラウザベースで確認するのはうまくないということ。

Windows10

Windows10のEdgeはノイズが発生しているということも判明。
新プロダクツじゃないのか。ちなみに、18500Hzで気がついた。18000Hzは聴こえてない。19000Hzも聴こえてない。
FirefoxはなぜかOK。考えてみるとWEBベースだとflashとかHTML5の関係もあるのかも。シンプルにローカルで試すべきだここでも伺える。

ハード固定なので、全般にいえば、ubuntu(Linuxのサウンドシステム)はノイズ発生装置なのか? ここで新たな疑問が生まれた。

中間総括::可聴周波数チェックはローカルで実施

可聴周波数チェックはローカルで実施しないとだめ。 ブラウザベースだとだめ。聴こえていたのは幽霊の音ではない。誰かが出している。誰かを突き止めたい。その誰かが「僕の耳に棲まう妖精」でないことを祈ろう。

中略

(メモ)どのコマンド、アプリで再生するか


これの総当り戦をやってる最中。パターンが多すぎるので減らすために使わないアプリを決める。

mint 17.04.2。Audaciousは、ソフトウェア内部で歪んでいる(ALSA/Pulse/JACKに送り出す前)ので除外。あれも、これも、とかやっていると、Linuxでは信頼できる再生ソフトがなくなった気がしないでもない。^^; aplay/aplayexとかpaplay含めて。となると、再生コマンドじゃなくて、Linuxのサウンドシステムに潜んでいる妖精(問題)じゃないのか??と考えだしています。

Windowsでは、短時間で答えが出た(出した)。SONY Xアプリ(WASAPI排他モード)一択。同SONY MediaGoだめ(知らんけどDirectSound決め打ちかWASAPI共有モード)。WindowsMediaPlayerだめ。MusicBeeだめ。その他、試してもだめな"はず"。と決めた。Audacious(SDL)はWindows版ももちろんだめ(かなりだめ)。

たとえば:DeadBeefの例(イコライザオンとオフ)




少しだけいじったイコライザオンだと「生成していない音」が生まれています。イコライザオフじゃない(=イコライザオン)と実際の聴感でもいろんな音がはっきりと聴こえます。kの図では、2番めのピークは912Hz(A5)です。3番目が2663Hz (E7)。0にどんな数値をかけてもゼロじゃないのか?! と素人な私は思うのですが、少なくともこのプログラムではそうじゃないです。イコライザオフ、リプレゲインオフがテスト上の原則なのは前提ですが。

このアプリDeadBeefでのこの時点での問題点と疑問:
1)目立ったノイズは排除できたはず(だけど本当か)。
2)にも関わらず、19000Hz(の設定で出る音)が聴こえるのはなぜか。何が聴こえているのか?

いいがかりめいた仮説

WindowsでSONY Xアプリでは、期待通り18000Hz以上は確実に聴こえない。SONY WALKMANでも聴こえない。だから、Linuxのサウンドシステムが「音」を作っているのではないか。

JACK、ALSA、Pulseの3ルートは厳密に試す。
内部の影響を受けにくいという意味では、USBとS/PDIFの2つの出力を試す。
アプリは?? Audacityしかないかな(と思うもののいささか疑問が残っています)。

耳に未知の生物が棲みついてダンスしているわけではない

別の角度からみてみましょう。audaciousにはトーン信号を発生させる機能があります。 
これはこれで便利なのですが、ビルトインのスペクトラム表示でさえ、別の信号を作っています。だから、大半の成人には聴こえないはずの、20000Hz設定トーンでも「音」が聴こえる。 
聴こえている音は設定トーンより下の音です。耳に未知の生物が棲みついてダンスしているわけではないとこれでも納得できました。病院には行きません。
▲audacity で生成した18500Hzをアプリ自身でスペクトラム表示するとデフォルトでこのグラフ。納得。Audicious、Clementineでは、指定外の下の音が聴こえる(もちろん、イコライザーなし)ので、このテストにははなから「使えない」ということになりそうです。


上の図は、生成したTONE信号18000Hzです。下図は同じファイルを mpv でJACKを指定して出力した結果を録音してAudacityで比べたみたものです。そりゃ誰にでも聴こえると思われる音が入ってますね。聴いたかんじと合致しています。すべてのアプリケーションにこの傾向があるわけではありません。DeaDBeefでは聴こえません。

また、有線でなく、Bluetooth経由だと18000Hzには聴こえる「幽霊」が出現しません。そのかわり17000Hzに幽霊が発生しています。と思ったけど、音量が小さすぎたのでやり直し。19000Hz以上に幽霊すらいません。20000Hzあたりまでは再生できるはずなので、19000Hzにはさすがに対応していると思います。単独音としては、大半の人にももちろん私にも聴こえませんけどね。

同じアプリケーションでも、(Pulse経由だと思う)Bluetoothと生JACKのふたつで、幽霊の出現場所(周波数)が違いますね。

余談の余談

JACKの簡易ボリュームモニターとして、QJACKrcdのメーターが使えるので、ちゃんと触れているし、録音もできます。録音されたものを表示すると音も含まれています。聴こえ得ない以上、聴感で確認するすべはないか。周波数を半分に落としてみればいいのか(聴こえなかった音の見える化は、Audacityでできました)。


▲今日はこんなかんじの構成

既述のように、aplay/aplayexとかpaplayでも、謎のダンスが聴こえすぎるため、機材でも揃えないとテストしようがないじゃないか。というのが今現在。
目的がねじくれまくって、いつのまにか、自分の有毛細胞の老化度を調べたいに変わってきていますね。笑)

余談的気付き::きっと楽曲も違って聴こえるひとがいるのかも

このようにプレイヤーで特定周波数の再生に違いがあるということは、プレイヤーによって「きっと楽曲も違って聴こえるひとには聴こえちゃう」んだろうと思う。遅延とかいう話ではなくて、音が変わってしまうわけで。

メルロ=ポンティ的に云えば、認知の話です。

また、WindowsMediaPlayer はインターフェイスや対応コーデックは除外して、基礎的な部分は純正品ゆえにパーフェクトだと期待・推量していました。
が、当方の環境では18500Hzで望まない音が生成される。年齢的に聴こえないはずなのに聴こえるので<だめだと判別できて>わかりやすい。

WindowsではWASAPIを使うのがお手軽で吉かなとおもいまs。

付録::当時の環境


機器: PC、WALKMAN(純正イヤホン)、XPERIA、Nexus6
再生装置:SONYヘッドフォン有線、SONY Bluetooth、SANSUIスピーカ、VICTORイヤホンなどイヤホン3種
OS: Ubuntu/mint、Windows7,10


PC本体:RTL892アナログ、同S/PDIF(光ケーブル出力)、そしてUSB-DACへ。Bluetooth(Pulse配下)。

Linux SINK:ALSA,Pulse,JACK

アンプ/USB-DAC:ONKYO。PCM2702のUSB-DACは48kHz/16bit上限。光デジタル入力は96k/24bitが上限。

Linuxカーネル:このテストをする限り、低遅延カーネルだろうが通常カーネルだろうが関係ないと思うしそんなかんじ。

(メモ)JACKで録音して、調査を進めると便利


JACKでの録音が簡単(QJACKrcd)。QJACKrcdは重宝。ソフトウェアセンターにあります。sudo apt-get install qjackrcd





耳テストファイル::作成したので公開してみます。


展開すると次のような、flac があります。そのままディレクトリごと音楽プレイヤーで再生してみてください。不要になれば、ディレクトリまるごと削除すればよいです。

blogger への埋め込みしていましたサンプルはページ管理がやたら重くなるので取りやめました。妖精画は svgsilh です。

Namida Zone :: 神々は細部に宿る――涙とともに、夜な夜なパンをかじった。

Grub2をめぐるあれこれ。テーマ、背景、フォント。それが Cute Grub 計画

No Copyright Girl / ノーコピーライトガール Grubと戯れるという意味のない日常:: Cute Grub 計画 コンピューターの電源オン後、 OS オペレーティングシステムを起動するためのブートローダーが先ず動きだす――ほぼすべてのLinux...